コンサートでの楽器運搬：小型ライブから大規模公演まで
コンサートやライブの裏側で最も重要な仕事の一つが「楽器・機材の運搬」です。 アーティストが最高のパフォーマンスを発揮するためには、ステージに立つ前にすべての機材が完璧な状態で会場に届いていることが絶対条件。 小さなライブハウスからアリーナ級の大規模公演まで、規模によって運搬の方法や必要な車両は大きく変わります。 この記事では、実際の現場経験をもとに、コンサート運搬のリアルと、失敗しないためのポイントを詳しくお伝えします。
目次
小規模ライブ・ライブハウスツアーでは「小回り」が命
ライブハウスや小箱ツアーの場合、会場は都心のビル地下や狭い路地にあることがほとんどです。 2tトラックが入庫できない、荷捌きスペースが1台分しかない、駐車場まで距離がある……そんな現場が当たり前。
この規模で最も活躍するのが**ハイエース（バン）**です。
ハイエースが選ばれる3つの理由
- 狭い路地でも入れる 幅1.9m弱で、都心の裏道やビルの地下駐車場にも楽々侵入できます。
- 積載量と機動性のバランスが抜群 スーパーロング・ワイド・ハイルーフなら、ドラムセット一式＋ギターアンプ数台＋ベースキャビ＋PA卓まで余裕で積めます。それでいて普通免許で運転可能。
- 荷物の保護性能が高い フルフラットにできる床、固定用のフックが豊富にあるため、楽器を傷つけずに運べます。
中規模ホール・野外フェスでは「ちょうどいい」2tショートが人気
300〜1000人規模のホール公演や地方フェスでは、2tショートトラック（アルミバン）が最も出番が多い車両です。
理由はシンプル。
- ハイエースでは積みきれないけど、4tだと大きすぎる
- エレベーターやスロープのサイズ制限に引っかかりにくい
- 運転手1人で対応できる
特に野外フェスでは、会場までの道が未舗装だったり、雨でぬかるんでいることも多く、2tショートの高床4WDが重宝されます。
大規模公演・アリーナツアーでは「複数台運行」が当たり前
アリーナやドームになると、もはや「運搬」ではなく「物流」です。
- トランポ台数：5〜15台（4t〜10tトレーラーまで）
- 機材総重量：数十トン単位
- 搬入開始：前日夜〜当日早朝
この規模になると、トランポ会社の実力差が如実に現れます。
大規模公演で失敗しないための3つのチェックポイント
- 台数管理とスケジューリング能力 10台以上を同時に動かす場合、1台でも遅れると全体の搬入スケジュールが崩壊します。
- ドライバーの経験値 ドームクラスの会場は搬入口が限られており、トレーラーをバックで入れる技術が必要です。
- 機材保護へのこだわり 高価なLEDビジョンや特殊効果機材は、振動や衝撃に極端に弱いため、専用エアサス車両や緩衝材の使用が必須。
実は一番大変なのが「物販輸送」
最近増えているのが、ツアーグッズ（物販）の輸送です。
- Tシャツ数千枚
- アクリルスタンド数万個
- タペストリーやパンフレット
これらを会場ごとに正確に届けるのもトランポの仕事。 特に人気アーティストの場合、物販だけで2tトラック1〜2台分になることも珍しくありません。
運搬で失敗しないための最終チェックリスト
- 車両サイズは会場に合っているか？
- 積載重量オーバーしていないか？
- 貴重機材は専用ケース・緩衝材で保護されているか？
- ドライバーは会場を熟知しているか？
- 天候対策（雨カバー・滑り止め）は万全か？
これらをクリアできれば、当日の搬入はほぼ成功したも同然です。
まとめ：規模に合わせた最適な運搬が成功の鍵
小さなライブハウスではハイエース、 中規模ホールやフェスでは2tトラック、 アリーナ級なら複数台の大型車。
それぞれの規模に最適な車両と経験豊富なドライバーが揃ってこそ、アーティストは安心してステージに立てるのです。
もし「次のツアーのトランポ、どうしよう……」と悩んでいる制作担当者さんがいましたら、 神奈川県横浜市を拠点に、小型から大型まで対応可能なStudio Go Wildへぜひご相談ください。 撮影スタジオのクオリティと、ライブ運搬のプロフェッショナリズムを兼ね備えた、私たちだからこそ提供できる安心感があります。
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